放送日 2015年12月26日(土)
誰と、どこに暮らし、そして何をするのか。そんな素朴な人の思いを、児童文学の世界で、自分自身の実際の暮らしをモチーフに表現した作家、石井桃子。
血のつながりだけではない家族としての暮らし、近隣の人たちとの優しいつながり、人を愛せるからこそ動物も愛せるという当たり前のこと、美しくも厳しい自然との共存とはなんなのか、石井桃子自身の実体験からストレートに表現された、自然の中でともに暮らすという感覚がこの物語には溢れています。
そして、そんな空気感の中に、俳優たちが自然にたたずみ、自らの思いで、動き始めます。
彼らとその中でともに風を感じてもらえたら、そんな思いのドラマになりました。
〜STORY〜
東京で暮らしていたハナ(小林聡美)は、
友人のトキ(市川実日子)、トキの子どもトシ(佐々木春樺)と、慣れない田舎での生活を始めます。
そこに中学を卒業したばかりのハナの甥アキラ(伊東清矢)が加わり、4人の新しい家族の暮らしが始まります。近くに住み、何かと相談に乗ってくれるゲン(光石研)とシオリ(高橋ひとみ)の夫婦に助けられながら、少しずつ慣れていく畑仕事の毎日が続きます。
そんな中、ネズミ退治の目的で飼われた新しい家族、猫のトムがやって来ます。
やんちゃな猫トムに、少しだけ振り回されながらも、人間と動物たちが、やがては楽しく共生していく、そんな田舎暮らしのお話です。
年末に楽しみなドラマがまた一つ増えました。